簡易水冷を組んでいて気になるのが、水冷ヘッドから伸びるチューブと、ポンプやファンのケーブルです。ガラスパネル越しに見ると、チューブが大きく弧を描き、マザーボードの周りにケーブルが何本も集まってしまう。せっかく見た目にこだわって組んだPCなのに、ここだけごちゃついて見えるという悩みは少なくありません。
ASUSの「ROG Strix SLC IV 360 ARGB LCD」は、250mmの短いチューブを水冷ヘッドの中央から出す配置にした360mm簡易水冷CPUクーラーです。5.08インチの液晶を載せた水冷ヘッド、3連ファンを一体化したラジエーターに加え、対応するASUSマザーボードと組み合わせればケーブルをつながずに接続できる「ASUS AIO Q-Connector」を備えます。
国内では2026年9月に発売され、10月24日時点のAmazon.co.jpでは37,354円でした。この記事では、2か月前に出た兄弟機ROG Strix LC IV 360 ARGB LCDとの違いと、購入前に確認したい点をまとめます。
結論:ROG Strix SLC IV 360はこんな人向け
- 向く人:AIO Q-Connector対応のASUSマザーボードで組む人。チューブとケーブルを目立たせたくない人。水冷ヘッドに画像や温度を表示したい人
- 向かない人:420mmラジエーターに対応していない他社製ケースを使う人。ASUS以外のマザーボードで組む人。予算を抑えたい人
- 最大の強み:250mmの短いセンター配置チューブと、ケーブルレスのQ-Connector
- 最大の注意点:ASUSは他社製ケースについて「420mmラジエーター対応」を条件にしている
🔥 チューブもケーブルも目立たない水冷へ
水冷ヘッドの真ん中から短いチューブがまっすぐ伸び、その上には5.08インチの液晶。対応するASUSマザーボードなら、水冷ヘッドを取り付けるだけで電源と信号がつながり、ポンプやファンのケーブルを這わせる必要がありません。液晶にはCPU温度などのシステム情報や、好きな画像・動画を表示できます。
迷ったら:チューブの短さと配線のきれいさを優先するならSLC IV 360。他社製ケースで組む、またはチューブの向きを自由に変えたいならROG Strix LC IV 360 ARGB LCD(Amazonで価格を見る/楽天市場で価格を見る
)、液晶付きの360mmをもっと安く選ぶならCooler Master MasterLiquid Core LCD 6″ 360(Amazonで価格を見る
)を選びましょう。
ℹ️ 本記事は、ASUSの製品ページなどをもとにした仕様ベースの解説記事です。冷却性能の実測はしていません(価格・在庫は2026年10月24日時点)。
📦 ROG Strix SLC IV 360の概要と販売状況
ROG Strix LC IVシリーズは、ASUSのゲーミングブランドROGの簡易水冷CPUクーラーです。2026年7月に通常版の「LC IV 360 ARGB LCD」が発売され、9月にチューブの配置を変えた「SLC IV 360 ARGB LCD」が加わりました。どちらもブラックとホワイトの2色があります。
水冷ヘッドの5.08インチ液晶、ラジエーターに取り付け済みの3連ファン、AIO Q-Connectorといった主な装備は共通です。違いはチューブの長さと出し方で、SLC IVは250mmの短いチューブを水冷ヘッドの中央から出します。
⚠️ 販売状況(2026年10月24日時点)
- Amazon.co.jp(販売・出荷:Amazon.co.jp):ブラック37,354円、ホワイト40,384円(ホワイトは一時的に在庫切れ)
- ツクモ:ブラック36,980円、ホワイト39,980円
- 楽天市場:Joshin webがブラック36,980円
- Yahoo!ショッピング:ツクモなどで販売
📋 ROG Strix SLC IV 360の主なスペック
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対応ソケット | Intel LGA1851/1700、AMD AM5/AM4 |
| 水冷ヘッド | 123.2×99×91.7mm、銅製プレート(マイクロチャネル構造)、PPSポンプハウジング |
| ディスプレイ | 5.08インチ フルカラーIPS液晶(720p、PNG/JPG/GIF/MP4/AVI対応) |
| ラジエーター | 397×125.8×27mm、アルミニウム |
| チューブ | 250mm、スリーブ付きラバーチューブ(センター配置) |
| ファン | 120mm×3の一体型(360×124×26.5mm)、800〜2500rpm±10%、PWM |
| 静圧・風量・騒音 | 4.36mmH2O・82.57CFM・35.78dB(A) |
| 接続 | ASUS AIO Q-Connector(対応ASUSマザーボード)、通常のケーブル接続 |
| ライティング | ARGB(AURA Sync対応) |
| ソフトウェア | ASUS InfoHub |
| 保証 | 6年 |
| 価格 | 37,354円(Amazon.co.jp、ブラック) |
数値はASUSの製品ページ(スペック・特長)の記載によります。
🧵 注目ポイント① 250mmの短いチューブを中央から出す
一般的な簡易水冷は、水冷ヘッドの横からチューブが出て、ラジエーターまで長く回り込みます。SLC IVは専用設計の250mmのチューブを水冷ヘッドの中央に配置し、PC内部でチューブが見える部分を減らしています。ASUSは、パーツとの干渉を抑え、整然とした見た目にできると説明しています。
たとえば、こんな場面で効きます。
- ガラスパネル越しに、チューブが大きな弧を描くのを避けたい
- トップにラジエーターを付けて、水冷ヘッドからまっすぐ上に配管したい
- グラフィックボードやメモリの周りを、チューブで覆いたくない

一方で、チューブが短いぶんラジエーターを付けられる位置は限られます。ASUSは、他社製ケースで使う場合は420mmラジエーターに対応している必要があるとしています。詳しくは注意点で触れます。
🔌 注目ポイント② ケーブルをつながないAIO Q-Connector
水冷ヘッドの液晶、ポンプ、ファン、ライティングを動かすには、ふつうはマザーボードまで何本かケーブルを引く必要があります。ASUS AIO Q-Connectorは、水冷ヘッドとマザーボードを金属の接点で直接つなぎ、電力と信号をまとめて送る仕組みです。水冷ヘッド、ラジエーター、マザーボードの間をケーブルなしで接続できます。

使えるのはQ-Connectorを備えた対応ASUSマザーボードだけです。ASUSの製品ページでは、ROG CROSSHAIR X870E GLACIAL、ROG CROSSHAIR X870E DARK HERO、ROG STRIX X870E-E GAMING WIFI7 NEO、ROG STRIX X870E-A GAMING WIFI7 NEOが例に挙がっています。それ以外のマザーボードでは、通常のケーブル接続で使います。なお、Q-Connectorで接続するときは、ラジエーターファンのケーブルをつながないよう注意書きがあります。
🖥️ 注目ポイント③ 5.08インチの液晶に温度や画像を表示
水冷ヘッドのほぼ全面が5.08インチのIPS液晶です。解像度は720pで、CPU温度などのシステム情報のほか、PNG、JPG、GIF、MP4、AVIの画像や動画を表示できます。表示する内容は、ASUSの新しいアプリ「ASUS InfoHub」で選びます。

同じ液晶付き360mm簡易水冷では、Cooler MasterのMasterLiquid Core LCD 6″ 360が6インチの液晶を載せています。画面の大きさだけならCooler Master、配線のきれいさまで含めるならSLC IVという選び方になります。
🌀 注目ポイント④ ファン一体型ラジエーターと6年保証
ラジエーターには、120mmファン3基を1つにまとめた一体型ファンが取り付け済みです。ファンを1基ずつネジ止めする手間がなく、ファンのケーブルもまとまります。回転数は800〜2500rpmで、静圧4.36mmH2O、風量82.57CFM、騒音35.78dB(A)です。ファンの側面にはARGBのライティングがあります。

CPUに触れるベースは、細かな溝を刻んだマイクロチャネル構造の銅製プレートです。ASUSは前モデルのROG Strix LC IIIシリーズと比べて冷却性能が最大7%向上したとしています。実際の温度はCPUやケースのエアフローで変わり、Gamingbeyaでは測定していません。保証期間は6年です。
⚠️ 購入前に確認したい注意点
他社製ケースは420mmラジエーター対応が条件
ASUSは、SLC IVを他社製のPCケースで使う場合、そのケースが420mmラジエーターに対応している必要があるとしています。ラジエーター自体の長さは397mmで、LC IV 360と同じです。360mm対応とうたうケースでも取り付けられない可能性があるので、購入前にケースの仕様を確認してください。ASUS製ケースでは、ROG Strix GX601、TUF Gaming GT502、ASUS Prime AP201などが対応ケースとして挙がっています。
ケーブルレスになるのは対応ASUSマザーボードだけ
Q-ConnectorはASUS独自の機構で、対応するASUSマザーボードでしか使えません。ほかのマザーボードでも冷却や液晶表示はできますが、ケーブルをつなぐ必要があります。
チューブの向きの自由度は低い
兄弟機のLC IV 360はチューブが400mmで、360°回転するチューブジョイントを備えます。SLC IVは250mmで、ラジエーターの位置やチューブの向きを工夫する余地は小さくなります。
液晶なしの水冷より高い
5.08インチの液晶とQ-Connectorを備えるぶん、価格は3万円台後半です。液晶が不要なら、もっと安い360mm簡易水冷も選べます。
🆚 兄弟機ROG Strix LC IV 360との比較
| 項目 | SLC IV 360 | LC IV 360 |
|---|---|---|
| Amazon価格(10/24) | 37,354円 | 35,040円 |
| 発売 | 2026年9月 | 2026年7月 |
| チューブ | 250mm(センター配置) | 400mm(360°回転式ジョイント) |
| ラジエーター | 397×125.8×27mm | 397×120×27mm |
| 液晶 | 5.08インチ IPS | 5.08インチ IPS |
| ファン | 一体型3連(800〜2500rpm) | 一体型3連(800〜2500rpm) |
| AIO Q-Connector | 対応 | 対応 |
| LC IIIからの性能向上(ASUS公表) | 最大7% | 最大10% |
| 他社製ケースの条件 | 420mmラジエーター対応 | 記載なし |
| 保証 | 6年 | 6年 |
数値はASUSの各製品ページの記載によります。Amazon価格はいずれもブラックで、販売・出荷はAmazon.co.jpです。性能向上の数値は、それぞれ前モデルLC IIIシリーズと比べたASUSの公表値です。
結局どれを選ぶか
用途別のおすすめ
- 対応ASUSマザーボードで、チューブも配線も見せたくない:ROG Strix SLC IV 360
- 他社製ケースで使う、チューブの向きを自由にしたい:ROG Strix LC IV 360(Amazonで価格を見る
/楽天市場で価格を見る
)
- 液晶付きの360mmを安く:Cooler Master MasterLiquid Core LCD 6″ 360(Amazonで価格を見る
)
迷ったら、ASUSのQ-Connector対応マザーボードと、420mmラジエーターに対応したケースで組むならSLC IV 360を選びましょう。短いチューブとケーブルレス接続を両方生かせる組み合わせです。
価格差に見合うか
10月24日時点のAmazonでは、LC IV 360との差は2,314円でした(Gamingbeyaの計算値)。液晶、ファン、Q-Connector、保証は共通なので、差額で手に入るのはチューブの短さと見た目のすっきり感です。ケースの条件を満たすなら、この差額は小さいといえます。一方で、ケースが420mmラジエーターに対応していないなら、LC IV 360を選ぶほうが確実です。
Cooler Master MasterLiquid Core LCD 6″ 360との差は12,235円です(Gamingbeyaの計算値)。液晶付きの360mmという条件だけならCooler Masterのほうが安く、ASUSのマザーボードと組み合わせた配線のきれいさや6年保証に価値を感じるかどうかが分かれ目になります。
📝 メリット・デメリットのまとめ
- ✅250mmのセンター配置チューブで見た目がすっきり
- ✅対応ASUSマザーボードならケーブルレスで接続できる
- ✅5.08インチの液晶に温度や画像・動画を表示できる
- ✅3連ファンが取り付け済みで組み立てが楽
- ✅保証期間が6年と長い
- ⚠️他社製ケースは420mmラジエーター対応が条件
- ⚠️ケーブルレスは対応ASUSマザーボードのみ
- ⚠️チューブの向きの自由度が低い
- ⚠️液晶なしの水冷より高い
👤 ROG Strix SLC IV 360をおすすめできる人・見送った方がいい人
- ✅Q-Connector対応のASUSマザーボードで組む
- ✅ガラスパネルのケースで見た目にこだわりたい
- ✅水冷ヘッドに温度や好きな画像を表示したい
- ✅長い保証期間で安心して使いたい
- ⚠️ケースが420mmラジエーターに対応していない(→ ROG Strix LC IV 360 ARGB LCD:Amazonで価格を見る
/楽天市場で価格を見る
)
- ⚠️チューブの向きを自由に調整したい(→ 同じくROG Strix LC IV 360 ARGB LCD:Amazonで価格を見る
)
- ⚠️液晶付きの水冷を少しでも安く手に入れたい(→ Cooler Master MasterLiquid Core LCD 6″ 360:Amazonで価格を見る
)
Cooler Master MasterLiquid Core LCD 6″ 360の詳しい解説は「Cooler Master「MasterLiquid Core LCD 6″ 360 Black ARGB」徹底解説」にまとめています。
❓ よくある質問
Q. 発売日と価格は?
国内では2026年9月に発売されました。10月24日時点のAmazon.co.jpではブラックが37,354円、ツクモではブラック36,980円、ホワイト39,980円でした。
Q. LC IV 360との違いは?
チューブが250mmと短く、水冷ヘッドの中央から出る配置です。LC IV 360は400mmのチューブと360°回転するジョイントを備えます。液晶、ファン、Q-Connector、保証期間は共通です。
Q. どのケースに入りますか?
ASUSは、他社製ケースの場合は420mmラジエーターに対応している必要があるとしています。ASUS製ではROG Strix GX601、TUF Gaming GT502、ASUS Prime AP201などが対応ケースとして挙がっています。
Q. ASUS以外のマザーボードでも使えますか?
対応ソケットはLGA1851/1700、AM5/AM4です。ケーブルレスで接続できるAIO Q-Connectorは対応ASUSマザーボード専用で、それ以外では通常のケーブル接続になります。
Q. 液晶には何を表示できますか?
CPU温度などのシステム情報や、PNG、JPG、GIF、MP4、AVIの画像・動画です。設定はASUS InfoHubで行います。
Q. 保証期間は?
6年です。
✅ まとめ:短いチューブとケーブルレスで、見た目を整える360mm水冷
ROG Strix SLC IV 360 ARGB LCDは、250mmのセンター配置チューブ、対応ASUSマザーボードでケーブルレス接続できるAIO Q-Connector、5.08インチの液晶、取り付け済みの3連ファンを備えた360mm簡易水冷です。保証は6年です。
他社製ケースは420mmラジエーター対応が条件なので、合わない場合はLC IV 360を選んでください。
ASUSのマザーボードで、チューブも配線も目立たないPCを組みたいなら、ROG Strix SLC IV 360は買って損のない1台です。
🛒 ASUS ROG Strix SLC IV 360 ARGB LCD
250mmのセンター配置チューブとASUS AIO Q-Connectorを備えた360mm簡易水冷CPUクーラー。5.08インチIPS液晶、一体型3連ファン、6年保証。
※2026年10月24日時点で、Amazon.co.jp(販売・出荷:Amazon.co.jp)の価格はブラック37,354円でした。楽天市場のJoshin webは36,980円です。価格は変動するため、購入前に各販売ページでご確認ください。


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